狭い路地のむこう。屋根の上。民家と民家の隙間の道ともない道。
どこであろうとも、ひょうひょうと、そしらぬ顔で、すり抜けてゆく猫たち。
「社有地につき、立ち入り禁止」の看板にトラロープ。
そのむこうで悠々と野良猫が毛づくろいなんかしていたりすると、わたしは思わずニヤリとしてしまう。
人間が同じように立ち入れば、立派な不法侵入。でも猫であるがゆえ、一切おとがめなし。
ここが誰それさんのお宅だとか、どこぞの大企業だとか、猫にとってはそんなの知ったこっちゃあないのだ。
猫には人間が作った「道」という認識などない。彼らの前に続くのはひたすら「猫の道」だけなのだ。
猫は必要なことだけをし、要らないことは一切しない。無駄がないのが猫生なのだ。
「そつ」がないのにしなやかなんて。ずるいよ。そんなのかっこよすぎるよ。
シンプルイズベスト!そいつが1番むずかしいのに。朝飯前で、やってのける猫たち。実にうらやましい。
何の悪さをするでもない。うとうとまどろんで睡眠を貪り、水溜りの水を飲む。
ときどきやさしい人間に出会っては、そして春には恋もする。
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