今日は先代猫さすけの命日だ。もう一周忌。まだ一周忌。
正直まだ気持ちの整理がつかない。
ときどき彼女の存在を感じることがある。
けれどそれは幻影かも知れない。
見間違いだといわれたらそれまでだけど。
お盆のときに何度も室内で姿を見かけた。お風呂場やリビング、廊下、階
段、初めてウチにやってきたときにいた縁側で。
それはぼんやりとした輪郭のモヤのような実態のあるような、ないような、不思議な姿で。
とても愛しい影のような煙のような姿で、キラキラ金とも銀ともつかない
きらめきを放ち、ちっとも怖いなんて感じなかった。むしろ美しいと思って見とれた。
※ちなみに当方、おばけ心霊全般、全く信じていない。
でもこれだけは信じている。だって私の幻覚だとしても確かにこの目で見たのだから。
お盆の期間中に幾度も見たが、誰にも言わなかった。
言ったら見えなくなってしまいそうで言えなかったのだ。
お盆が終わると、いつのまにか見えなくなった。
私は彼女のことをちゃんとした形で文章にしたことがない。
たくさんの後悔が残っているからだろうな。
今はまだ早すぎる。1年たった今もどうしても書けない。
いつになるかわからないが、いつかさすけのことを笑顔で語れる日が来たら、
きちんと彼女のことを書きたいと思う。
夫に「1000匹に1匹。いや1万匹に1匹のいい猫だ」と言わしめたさすけ。
今日は彼女の好物だったお刺身、カニカマ、からあげをお供えした。
お刺身は一切れしじみにあげた。しじみは実にラッキーだ。
「2匹目の猫は幸せだ。」とマンガ家の大島弓子氏が、その作中で言っていた。
なぜなら「死んだ猫の分まで愛されるから」だと。
本当にそうだ。さすけにしてやれなかったことは、しじみにしてやろうと思うし、
さすけがいた頃は知らずにしていた猫の健康上よくないことなど、
今は絶対にしないようになった。ちょっとした異変にも気をつけるようになった。
さすけごめんね。ありがとう。大好きだよ。いつかまた会える日まで。
※デッサンはさすけが元気だった頃に私が描いたもの。